新聞の文体

NYでは、他の都市にも増してフリーペーパーの発行が盛んです。こうした新聞は文体も平易で、ひとつひとつの記事も極端に長文ではありませんから、時間のない時でもざっと目を通すことができます。内容も身近なネタが多く、地域の放送局・NY1の取り上げるニュース企画と共通する時があります。フリーペーパーの記事で予習しておいた内容がテレビのニュースでも流れると、リスニングの能力急にが上がったように感じたりします。

フリーペーパー以外にももちろんNYタイムズなどにも目を通しているのですが、こちらはいつまで経っても難しいですね。特に記事の第一段落は凝りに凝っている感じで、第二段落以降を読んでから最初の段落と見出しに立ち返り、「ああこういうことを言っていたのか」と思うことがしばしばです。ひとつひとつの記事もやたら長いですし、「さあ読むぞ」と思って取り掛からないと、なかなか最後までたどり着けません。

5W1Hがはっきりしない記事を読まされると、「アメリカの新聞もフランスの新聞のように、情報というよりエッセイに近くなってきたのだろうか」と感じることもあります。出張した時、地域の小さな新聞に触れて、素朴な文体や構成にホッとすることもあります。

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