オキーフの抽象画展

2010年1月17日までNYのホイットニー美術館で、ジョージア・オキーフ(1887~1986)の抽象画展が開かれています。館の案内には、「オキーフというと、風景や花や動物の骨などの作品が有名だが、抽象画のことはあまり知られていないだろう」と書かれていました。

しかし、彼女の画は具象であっても抽象性、観念性の高いものばかりですから、今回の展覧会でも「特に抽象画を見た」という印象はありませんでした。作品はどれも迫力に満ちたもので、会場に掲げられていた「物の本質を伝えるのは言葉ではなく、かたちと色彩だ」という彼女の言葉が自ずと首肯されました。

本当に自分の信じる道をひたすら歩み続けた人なのだな、ということを感じさせられます。

この「自分を信じる」ということは素晴らしいことで、特に芸術家にとっては絶対に欠かせない資質でしょう。ただ日常の世界を眺めると、最近は、自己評価だけが高く、自分が認められないと、「自分を認めない周りが悪い」と攻撃的になる若い人もいて、このあたり難しいところだと現実的なことも考えてしまいました。

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