Get up on the wrong side of the bed

会社の同僚に毎日ペンシルベニア州から通勤して来ている人がいます。自宅から会社までdoor to doorで2時間。東京だったら珍しくないかもしれませんが、アメリカではきわめて長い通勤時間と言ってよいでしょう。

彼によれば、電車の中でパソコンを打ったりしているので、通勤時間がほとんど仕事時間になっているとのことで、毎日の往復4時間をそんなに苦にしているようではありません。ただ、週の後半になるとさすがにバテてくるようで、「朝5時半に起きると、ベッドの端に座ってじっと何分かうつむいて、その後エイヤッと立ち上がるんだ」と話していました。その気持、わかりますね。私も木曜、金曜になってくると、朝同じようなことをしていますから。

同僚のその話を聞いて思い出したのが、英語のGet up on the wrong side of the bed

という熟語です。「ベッドのいつも決めているのと違う側から起き上がると気色が悪い」ということから、「ご機嫌斜めだ」という意味なのだそうです。

面白い言い方だと思って記憶していたのですが、アメリカ人が本当に使うかどうかは確かめたことがありません。日本で学生時代に覚えた言い回しをアメリカで使ったら、アメリカ人に「そんな言い方は初めて聞いた」と言われたことは何回もありますから。ただし私は、熟語や文法をちゃんと勉強しないまま、最初から実用的、口語的な言い回しばかりを教え始める語学教育には反発しているのですが。

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