National Emblem

12月から1月にかけてはパーティーや集まりの多い季節でした。先日、いくつかの国から建築関係の方が出席されていた会でこんな話になりました。「それぞれの国でNational Emblemと呼ぶことのできる建物は何か」という話題でした。

本来、「国の象徴」というのはもっと観念的なもののことでしょうが、あえて建築物でそれを探したらどうなるかという、知的な(?)遊戯のようなものでした。

アメリカやヨーロッパだったら、象徴的な建造物を探すのはそんなに難しくないかもしれません。イギリスならセントポール寺院かビッグベン。フランスなら凱旋門かヴェルサイユ宮殿。アメリカなら自由の女神とかワシントン・モニュメントとか。

アジアでも中国なら紫禁城は動かないところでしょうし、カンボジアは間違いなく「カンボジアの誇り・アンコールワット」でしょう。

しかし我が日本はとなると、万人が納得する「これが日本だ」という建造物がなかなか見つかりません。桂離宮はどうかと言う人もいましたが、現実にはほとんど誰も入ったことのない建物を「代表選手」に推すのはどうかという気もします。東京タワーはあまりに近代的でしょう。

皇居、大阪城などいくつも候補が上がったあと、「法隆寺かなあ」という意見が大勢を占めました。私は「東大寺南大門」。あの重厚でいて颯爽とした姿に強く惹かれるのですが、大方の支持を集めるには至りませんでした。

「いっそ富士山はどうだ」という人までいて、漱石の『三四郎』の冒頭で広田先生が「日本が自慢できるものは」としてこの山のことを挙げていたことを思い出して、おかしくなってしまいました。

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